FIJとは

FIJは、日本国内のファクトチェックの推進・普及を目的とした協議体(任意団体)です。

名称

ファクトチェック・イニシアティブ (通称:FIJ)
(英名 FactCheck Initiative Japan)

発起人

・乾 健太郎 (東北大学大学院情報科学研究科教授〔知能情報学、自然言語処理〕)
・小川 和久 (静岡県立大学特任教授〔外交・安全保障・危機管理〕)
・奥村 信幸 (武蔵大学社会学部教授〔ジャーナリズム〕)
・ジョン・ミドルトン (一橋大学大学院法学研究科教授〔英米法〕)
・瀬川 至朗 (早稲田大学政治経済学術院教授〔ジャーナリズム〕)
・立岩 陽一郎 (認定NPO法人アイ・アジア編集長)
・藤村 厚夫 (スマートニュース株式会社執行役員 メディア事業開発担当)
・牧野 洋 (ジャーナリスト兼翻訳家)
・楊井 人文 (一般社団法人日本報道検証機構代表、弁護士)
・山崎 毅 (NPO法人食の安全と安心を科学する会(SFSS)理事長)
(五十音順。略歴詳細はここをクリック

趣旨

 近年、人々をとりまくニュースや情報の環境は大きく変化しています。インターネット上に新しいニュースメディアや個人の書き手が次々と現れ、SNSなどのテクノロジーメディアの普及も相まって影響力を増しつつあります。一方で、デマや真偽不明の情報が拡散することへの懸念も高まっています。もっとも、新聞やテレビなど従来のメディアにも事実と異なる報道が散見され、透明性をもって是正する取組みが十分になされてきたとは言えません。こうした課題にメディアやジャーナリズムはどう応えていくのか、その存在意義や役割が問われています。
 私たちは、メディアやジャーナリズムに携わる人々が、社会に影響を与える様々な報道・言説のファクトチェック(真偽検証)に真剣に取り組むべきときに来ていると考えます。すでに海外では、メディアとプラットフォーム事業者が協働して問題に対処する取組みも始まっています。他方、わが国では一部に取組みはあるもののごく限定的であり、本格的に担うだけの組織やメディアも存在していません。
 私たちは、事実と異なる言説・情報に惑わされ、分断や拒絶が深まるような社会を望んでいません。そうならないためにも、ファクトチェックをジャーナリズムの重要な役割の一つと位置づけて推進し、社会に誤った情報が拡がるのを防ぐ仕組みを作っていく必要があると考えました。
 もちろん、ファクトチェックも言論の枠内で行われるものであり、特定の言説・情報に対する検閲や排除を志向するものであってはなりません。ファクトチェックに基づく言説自体が他者からの再検証や批判に耐えるものでなければならないことは当然であり、真実の最終裁定は言論社会に生きる人々に委ねられています。私たちが志向するのは、人々が正確な事実認識を共有できるよう、判断材料を提供することです。こうした真偽を検証する活動の量的・質的な向上が、誤った情報に対する人々や社会の免疫力を高め、ひいては言論の自由を守り、民主主義を強くすることにつながると信じます。
 私たちは、こうした問題意識を共有する個人や関連団体が業界の垣根を越えて協働し、ファクトチェックの実践を広げていくための取組みを開始することを決意し、本日ここに、ファクトチェック・イニシアティブ(FactCheck Initiative Japan、略称「FIJ」)を立ち上げることと致しました。
 私たちは、市民や各界関係者の方々の理解と協力を得ながら、この取組みの輪を広げていきたいと考えております。今後の活動にご注目いただき、お力添えくださいますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔2017/6/21〕

方針

1. FIJは、日本国内のファクトチェック(事実に関する言明の真偽・正確性を検証する活動)の推進・普及を目的とした協議体(任意団体)です。
2. FIJは、国内のファクトチェックの事例を集積し、ファクトチェックのガイドライン及びその評価方法、効果的な情報提供の方策について検討します。
3. FIJは、国内外のメディア、教育・研究機関、関連団体とも連携を図りつつ、ファクトチェックの量的・質的向上の施策や、ファクトチェックに貢献する団体・個人を支援する仕組みを検討し、近い将来の法人化を目指します。

事務局

・連絡先: info(アットマーク)fij.info
・メディア関係者の問い合わせ先: press(アットマーク)fij.info
・所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-25-16いちご神宮前ビル3F スマートニュース株式会社内
・Facebook: https://www.facebook.com/FactCheckInitiativeJapan/
・Twitter: https://twitter.com/FIJ_factcheck