FIJセミナーを開催しました
3月10日、今年最初のFIJセミナー「フェイクニュースの本質は何か」を開催しました。会場の早稲田大学国際会議場(第3会議室)には、約60人のジャーナリスト、研究者、大学生らが来場しほぼ満席となり、活発な意見交換が行われました。
イベントの模様はBuzzFeed Japanなどにも報じられました。セミナーの会場設営のお手伝いに参加してくれたインターン生の感想を紹介します。
ネットや書籍を通してではなく、直接下村先生や笹原先生のフェイクニュースの考えを聴くことができ私にとって大変いい機会でした。SNSで簡単に情報が手に入り繋がりやすくなっている現代においてファクトチェックの必要性を改めて感じました。今後も積極的にイベントに参加していきたいと思います。(大学1年生)
今回ファクトチェックセミナーに参加させていただきました。インターンを始めてから初の外部の方との交流の機会だったので少し緊張しました。私は会場の入り口前で書籍の販売を担当していましたが、次々に会場に訪れる方々を見て、様々な年代の人が「ファクトチェック」や「フェイクニュース」の問題に関心を持っているのだと感じました。
元来、私は人の話を鵜呑みにしやすいタイプでした。FIJインターンを始めてからも驚きの連続でしたがセミナーでのお話はそんな私に、さらに新たな知識を与えてくれました。
今回セミナーでお話してくださったのは笹原和俊さんと下村健一さんでした。それぞれのお話を聞いて感じたことを述べようと思います。
まず、笹原和俊さんのお話の題が「フェイクニュース現象の計算社会科学」でした。数学や科学に苦手意識を持って出来るだけ遠ざけて生きてきた私からすると、このインターンに参加していなければ出会うことのないような話だと思います。しかし、いざ公演が始まると気付けばそれまでの苦手意識が嘘のように消えて非常にわかりやすいお話に聞き入っていました。そのお話の中で心に残った用語が二つありました。バックファイアー効果とエコーチェンバーです。この二つに共通することは「自分の気に入らないものは受け付けない」という点です。これは偽ニュースの拡散において非常に重要な問題であるとともに人間が日常生活においてやりがちな行動であることを感じました。先ほども述べた通り、私自身も特に意識せず数学や科学から離れていました。この「苦手なもの、嫌いなものから遠ざかり、興味のある分野だけをみる」という行為はとても居心地がよく気持ちがいいのです。だから中々ここから抜け出すことが出来ずに「フェイクニュース」の罠にいとも簡単に引っかかってしまうのだろうと感じました。
次に、下村健一さんのお話についての感想を述べたいと思います。
下村さんのお話の内容は中学生にもすることのある内容と変わらないそうで、「フェイクニュース」や「ファクトチェック」に深くかかわりはじめて日が浅い私でも非常にわかりやすいものでした。公演中にも実践できる、指を回転させて上下から見比べてみる実験や、文章二つの順番を入れ替えて捉えられる印象が変わることを示した実験などは非常に興味深かったです。お話の後半で紹介してくださった《4つのギモン》の4番目の「まだわからないよね?」はとても印象的でした。インターネットを見ていて忘れがちなポイントなので今後のインターネット生活で気を付けようと思いました。
最後に、セミナーを終えて思ったことがありました。それはどちらか左右の目を閉じて自分の正面にあるものを見ても、きちんと真正面にあるように見えないということです。今回お二方のお話を聞いて開かれた目がまた閉じることのないように今後、情報を受け取っていきたいと思いました。(大学1年生)
メディア掲載
◉ なぜ、フェイクニュースは拡散するのか? 科学者が見た「装置としてのSNS」(BuzzFeed Japan 2019/3/10)
◉ 「安易な共有、危険」 フェイクニュース 東京でセミナー(琉球新報 2019/3/11)
◉ クロ現「フェイクニュース」特集に「異論」 何が外交官の命を奪ったのか(J-CAST 2019/3/11)
(2019/3/13更新)